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◆連載「組版夜話」 2020/07~

第1話~第10話
第11話~ 第22話 2021/05

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2025/08/28 読書会『抗日パルチザン参加者たちの回想記』第10回ごあんない

 第1回読書会で「回想記」の歴史的背景, 朝鮮人民の抗日革命闘争史を学んだ私たちは, 第2, 3, 4回で各自が選んだ回想記について報告, 討議しました。第5, 6回では, 梶村秀樹『排外主義克服のための朝鮮史』から日本労働者のなかにある民族排外主義の克服への歴史的な手がかりを探り, 第7回で回想記に戻った後, 第8回では金相泰『ある被抑圧者の手記』から戦前の日朝労働者の連帯の歴史を学び, 第9回で再び回想記について討議しました。
 第10回は, 『継続する植民地主義の思想史』について, 日本共産党の戦後における国際主義を問うた第七章を, 序章および本書のエッセンスともいえる『現代思想』論考とともに読みます。中野敏男さんはこの本で, 植民地主義を過去のこととしてその清算を論じるのではなく, 現在も継続するものとしてとらえ, それがどのような思想によって支えられてきたのかを追究しています。排外主義を他人事ではなく私たち自身の問題として捉えるうえで有益だと思います。当日は, 3人によるコメント(裏面参照)のあと, 中野さんの報告と応答を得て, 参加者全員で討議する予定です。
 日本の労働者人民のなかで, また反権力運動のなかですら, いまだに排外主義は克服できていません。私たちは, 抗日パルチザン闘争と在日朝鮮人運動から先人の闘いを知り, 学ぶことを通じて, 私たち自身の生きる糧としての国際主義を学ぼうとしてきました。国際主義の伝統はどこにあったのか。労働者に国境はありません。なぜいがみあい対立しなければならないのか, どうすれば手を繫ぐことができるのか。ともに読み, 考え, 話し合いましょう。[広報ビラから]

  • 9月21日(日)午後1時15分~4時半
  • 国立・くにたち・こくぶんじ市民プラザ(JR国立駅前、高架下)会議室
  • 参加費 500円(要予約)
  • 主催 前田年昭 電話080-5075-6869
            tmaeda1966516@gmail.com
 13:30~14:30 書評コメント 須田光照、前田年昭、キム・ヨンイル
 14:30~15:15 報告と応答 中野敏男
 15:25~16:30 討 議

↓ 画像をクリックすると,案内チラシ表裏pdfを読むことができます。

2025/06/11 中野敏男『継続する植民地主義の思想史』学習ノート(8)

番外編。6月7日、小平市の朝鮮大学校記念館講堂で、「新たに植民地支配と継続する植民地主義の責任を問う 朝鮮解放・分断/日本敗戦80年を迎えて」というシンポジウムが開催され,参加してきた(主催は,朝鮮大学校朝鮮問題研究センター)。
 司会は林裕哲さん(朝鮮大学校外国語学部准教授)。金哲秀さん(同センター長)の開会あいさつにつづいて,康成銀さん(同センター研究顧問),前田朗さん(東京造形大学名誉教授,朝鮮大学校講師),中野敏男さん(東京外国語大学名誉教授),和田春樹さん(東京大学名誉教授)の4人の講演をうけて,総合討論と質疑応答が行われた。

 中野さんの講演は,概略次の内容であった(要約文責は前田)。
 ……1990年代以降,植民地支配が問われるようになってきたが、依然,過去清算に留まっている。対して,現在なお継続する植民地主義について考えたい。
 敗戦により「日本の植民地主義は…一気に強制終了させられた」というのが通例の歴史認識だが,「日本国籍」を一方的に剝奪された朝鮮人や台湾人,日本軍から米軍へ軍事占領がなんら変わらなかった沖縄住民からみれば,植民地主義は継続していた。さらに,東アジア,東南アジアでは以降,うち続く戦争と独裁にはかつての植民地支配に関与・協力した者が関与し,旧宗主国日本との関係も再生している。
 植民地主義は二つの世界大戦を節目に継続のためにその様態を変えてきた。第一次世界大戦後と産業合理化の時期,植民地主義は大規模に暴力的に継続した。そして植民地満洲での経験は戦時の総力戦体制に形成に重要な意義をもつ(人的なつながり)。国家主義的合理主義の信念が「レイシズムと結びつくことで、その植民地主義に伴っていた自己中心性や残虐な暴力も合理化された」。
 第二次世界大戦後の復興問題は,戦時下に大東亜省の官僚によって準備され,植民地帝国の敗戦後の経済問題として資源・市場・人口が俎上に上せられ,傾斜生産方式による資源管理,アメリカの援助による資源と市場,そして「朝鮮特需」――ここに第二次世界大戦後の東アジアにおける植民地主義の基本形が生まれた。
 「朝鮮特需」終息後の「戦後賠償」はフィリピンや韓国などの軍事独裁政権と癒着し,賠償の供与と受容の間に,重工業製品に依存する垂直分業を生み出し,日本の基幹産業を「高度成長」に導いた。インドネシアの開発独裁と日本の開発援助との関係が植民地主義の性格をあらわしている。
 「戦後平和主義」などといわれるが,アメリカと連携し日本の経済力を前提に資源・市場・労働力の確保に動いた継続する植民地主義は明らかだ。……
 (M) (つづく) (M)


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