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繙 蟠 録 2010年10月前半

2010/10/12 本職であることの凄さ(利き紙アワード)

YouTubeにあった「利き紙アワード」。関西ローカルの深夜放送でやっていた番組の企画で,大阪の紙問屋の従業員が,目の前に出された「紙」を見て,触って,7万種といわれるなかから紙のブランド名を言い当てるという。食べ物を粗末にするようなくだらんバラエティと違ってとてもいい。どんな分野の仕事であれ,自分の仕事に誇りの持てるような楽しい番組である。ご覧あれ! ほんまもんのプロはかっこいい!(M)

#1/3 http://www.youtube.com/watch?v=_PyS4MNW6Mo
#2/3 http://www.youtube.com/watch?v=pLLO03z-BFg
#3/3 http://www.youtube.com/watch?v=0hkAKwJUGVw

2010/10/10 電子書籍ははたして本か?との問いに答えて

9月22日,東京・高円寺で高円寺純情出版界第22回例会「電子出版はリアル校正の夢をみるか? ~デジタル時代のことばのあり方とは」が開かれ,大西寿男さんが講演された。第1部・校正ルネッサンス,第2部・電子書籍ははたして本か?――の2部構成だった。私は第2部の後半で大西さんの講演を受けて問題提起を行った。

 当日は出版営業,編集,校正など異業種の人びとが集い,有意義な討議と交流を行うことができ,とても感謝している。

 私の電子書籍異論ともいうべき問題提起は,第1に,読書の自由とは何を読むかを知られない自由でもあるべきであり,書物(電子書籍を含む広義の)は媒体によって制限されるべきでないこと,第2に,ヒトは記憶の二重貯蔵モデルすなわち短期記憶と長期記憶との往復運動のなかでものを考えてきたし,書物の,定量による切断と連続の反復がこれを助けており,処理情報の過多や外部メモリ依存はけっして望ましいことではないこと――の2点である。次が,当日の録音記録(私の部分のみ)である。(M)

【録音記録】電子書籍ははたして本か?との問いに答えて 高円寺純情出版界での私の提起 2010/09/22(約30分,mp3,20607KB)


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